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【2】第9次港湾整備計画の概要と今後の港湾土木工事に与える影響
第9次港湾整備5ヶ年計画(計画期間:平成8年度〜12年度)では、「大交流時代を支える港湾」(運輸省港湾局)の趣旨を受け、北海道開発局で策定した「豊かな北のくらしを支える個性的な港づくり」を、北海道における港湾整備の長期的な基本方針と位置づけている。

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上表は、第9次港湾整備5ヶ年計画(案)の事業規模を示したものである。それによると、総投資規模で前計画対比131%の事業費の伸びとなっていることが分かる。

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北海道における第9次5ヶ年整備計画の重点施策としては、《計画の方針》に基づく物流産業面の整備として、船舶の大型化に対応する意味で14m水深をもつばら積み貨物岸壁の整備(予定地として釧路・苫小牧・室蘭・石狩湾新港・留萌・函館)が盛り込まれている。また、防災対策としての耐震強化岸壁の整備については、特に利尻・礼文・天売・焼尻・奥尻等の離島は優先的に整備を図ることが盛り込まれている。
海域部の工事に関しては、苫小牧港の大水深バース工事の完成も間近であり、新規の沖合防波堤の工事等大規模な工事か予想されないことから、縮小傾向も懸念される部分もあるが、新規港湾としては釧路西港、既存港湾の中では留萌港等が重点整備港湾と位置づけられる動きもみられることより、事業費配分に新たな優先順位の付け方がなされることが予想される。
また、北海道開発局からのヒアリングでは、今後港湾上木工事に影響を与える動向として、工事の難工事化、消波ブロック等の大型化、船舶航行の障害に配慮した作業等が事例として指摘された。

 

 

 

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